飛蚊症について
蚊が見える、アブがみえる、ゼリーが見える、小さな光が見えるなど訴えは様々です。
これらは飛蚊症(ひぶんしょう)という病気です。
症状が出る年齢もさまざまで、20代から症状を自覚する人もいます。
飛蚊症
蚊が見える、アブがみえる、ゼリーが見える、小さな光が見えるなど訴えは様々です。
これらは飛蚊症(ひぶんしょう)という病気です。
症状が出る年齢もさまざまで、20代から症状を自覚する人もいます。
人間の眼の中には透明なゼリーが詰まっており、これを硝子体(しょうしたい)と言います。
硝子体はちょうど卵の白身のようにネバネバしており、眼の中でくっついていますので普段は見えません。しかし、年を取ると硝子体は縮んでいき、ある日眼の中で動き出すようになります。
そうなるとゼリーの影が飛蚊症として感じるようになるのです。
従って飛蚊症自体は病気というより正常な老化現象と言えます。
通常数ヶ月で気にならなくなることが多いです。
飛蚊症の患者さんの中で、網膜剥離、網膜裂孔という怖い病気が隠れている事があります。
硝子体という眼の中にあるゼリーが縮んでいくときに、網膜と硝子体のくっつきが強い場合、網膜を引きちぎってしまう事があります。引きちぎられると穴があきます。これを網膜裂孔と言います。この段階ならばレーザーで15分で治すことができます。
しかし、この網膜裂孔を治療をせずにほうっておくと、破れた場所がどんどんはがれてきて網膜剥離となります。網膜剥離の治療は手術のみです。
バックル手術 | 眼の玉にシリコンのバンドを巻き付けて眼を縛って眼を内側にへこませる事ではがれた網膜をくっつけるという手術方法です。 局所麻酔で1時間ぐらいの手術になります。 |
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硝子体手術 | 眼に3カ所穴をあけて、眼の中から網膜剥離を治す手術です。 これは局所麻酔で1?2時間かかります。 最後に眼の中に特殊なガスを入れ、その膨張力ではがれた網膜をくっつけます。1?2週間ほど入院の必要があります。 |
このように飛蚊症には、
網膜剥離、網膜裂孔等の恐ろしい病気が隠れている事がありますので
自覚したら早めに眼科に受診すべきです。
飛蚊症で網膜剥離などの病気がない場合は
定期的に診察しながら経過をみていく事になります。