本日はラニビズマブの院内勉強会を行いました。
抗VEGF抗体は非常に高価な薬です。
バイオシミラーである安価なラニビズマブの登場によって値段で治療を諦めていた患者さんの福音になればと思います。
さて、日本の眼科薬市場規模は3741億円(2019年)です。
アイリーアの売上は年間562億円、ルセンティスが250億円で、たった2剤だけで眼科市場の売上の21.7%を占めている事は国民皆保険の観点、医療施策の観点、安全保障の観点から問題視すべきです。
その売上の大部分は製造元であるドイツのバイエル製薬とアメリカのノバルティスに流れていると聞きます。抗VEGF薬は大腸菌から大量に製造しており、製造コストはほとんどありません。
800億円以上の国富が毎年のように損なわれていいのでしょうか。
ラニビズマブは日本の製薬メーカーである千寿製薬が国内で製造販売しますので、日本人として応援したいと思っています。
(クリニックの薬価差益は1%以下!1本13.7万円の差益は1000円台。人件費と滅菌材料のコストを考えるとクリニックは抗VEGFを打つほど赤字ですが、患者さんのために当院ではもちろん抗VEGF薬を積極的に使用しています)
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