"脱出記" S・ラウイッツ著 ヴィレッジブックス を読んだ。
著者が経験したノンフィクションだ。
ポーランド人の著者は第二次世界大戦中ロシアに捕まり、シベリアの強制収容所に送られた。その後脱出、6500km歩いてインドまで生き延びた話だ。
最初の凄惨な拷問の描写にまず驚いた。戦時下において人間はこれほどまでに残酷になれるんだなと。そしてその後の逃避行の記述の見事さ。
人間の生の極限を生きた男たち。
我々が人生において経験する辛いことのほとんどは、この人達の経験した事に比べたら全く大したことではないと思えてきた。
読んで静かに力がこみ上げてくる本。
人生で一度はこの本を読んでおくことをおすすめします。
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