"ヤクザと原発"鈴木智彦著 文藝春秋 を読んだ。
どうしてこんな本を買ったかというと、元マイクロソフト社長の成毛氏が推薦していたためだ。
ノンフィクションの面白さが詰まった本だった。
原発関連事業は、東京電力、東芝、日立、IHIを頂点としたヒエラルキーが作業員の中に明確に存在し、8次下請けまであるのには驚いた。下へ行くほど発言権がなくなり、過酷な労働を強いられていたそうだ。
東日本大震災でたくさんのヤクザが救援活動をしていたという事実は初めて知った。
私は飲食店の募金箱にお釣りを募金するぐらいしかできなかったので、立派なことだなと純粋に思った。
万が一に備えて原発作業員の造血幹細胞を保存しておく「谷口プロジェクト」に著者は参加した。
谷口氏の要請を受けた中外製薬と協和発酵キリン両者は二つ返事でG-CSFを5000万円分寄付したとのこと。
決死の覚悟の原発作業員を守るため、損得度返しで企業としての社会貢献をする姿勢はすごいことだ。
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