ドライアイの新しい治療薬候補である Tivanisiranがphase3臨床試験でドライアイの痛みに対して効能を認めたとのことでした。(IOVS,2020)
Tivanisiranは痛みのレセプターであるtransient receptor potential cation channel subfamily V member 1 (TRPV1) mRNAに直接作用する新しい機序の薬です。
医薬品は以下の段階を経て開発されます。
非臨床試験→phase1→phase2→phase3→承認
眼科薬において 各パートごとの成功確率は以下の通りです。
非臨床試験/phase1=70%
phase1/2=84.8%
phase2/3=44.6%
phase3/申請=58.3%
申請/承認=77.5%
Clinical Development Success Rates 2006‐2015" BIO (2016)より
非臨床〜承認までの成功確率は0.7*0.848*0.446*0.583*0.775=0.12
12%しかないんですね。
なお候補となる化合物発見から製薬化までの確率は1/25000と言われており、平均して製薬までにおよそ9~17年かかっています。
新薬を開発する研究者達の努力には頭が下がります。
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