新人の看護師に先日話したことだが、、
患者さんを診察するのは探偵の推理に似ている。
病気を診る以前にこの人はどのような人なのかを推測する。
まず保険証で社会的背景の情報を得る。
そして問診表の書き方で人柄がだいたいわかってくる。
診察室に入ってくる様子、身なり、靴、時計、髪型。
爪の状態、家族が付き添っているか。どんな話し方をするのか。
何が主訴なのか、何を求めているのか。
知的レベルはどのぐらいなのか、何に興味を持っているのか。
どんな職業でどのような家族構成か。どんな生活スタイルなのか。
こういった患者さんの背景は病気になる原因を特定するのに大いに役立つ。
愁訴が多い人の原因はうつ病だったとか。
話が少しずつ噛み合わない人の原因が脳梗塞だったとか。
税理士の患者さんで毎年3月頃悪化する中心性漿液性脈絡膜症の原因が確定申告だったとか。
だから僕のカルテは雑談や趣味の話題といった患者さんの背景の記載が多い。
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