「眼の誕生」アンドリュー・パーカー著 草思社を読んだ。
生命の歴史で5億4300年前のカンブリア紀に突然様々な動物門が爆発的に誕生した。
なぜたったわずか500万年の間に劇的な進化を遂げたのかという謎に迫るのが本書。
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その謎の答えは「眼が誕生した」ことが原因。
先カンブリア紀は光をなんとなく知覚できる程度の感覚器しか備わっていなかった。
カンブリア紀のはじめ、今から5億4300年前、三葉虫の眼はしっかりと像を結ぶ眼に進化した。
今まで雲の中のようなぼんやりとした世界からくっきり鮮やかな世界になった。
それにより捕食行動が容易に可能となり、それを守るために色彩が発達、硬い外殻が急速に発達していったのだ。
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なぜいきなり爆発的に進化したのか?
それは視覚とは、不完全な構造では見ることができず、完全な集光機能を備えたレンズが形成された途端に性能が途方もなく向上するためだ。
(嗅覚、触覚、聴覚の進化は非常にゆっくりで、中途半端な機構でもある程度機能する。)
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眼が生命の進化にとっていかに重要かを認識させられる本だった。
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