Nidek社からNSP-3、HOYAからImpressが発売された。
それぞれ最高結像距離の視力をわずかに犠牲にする代わりに見える距離(明視域)を拡大させたレンズだ。
保険適応の単焦点眼内レンズという扱いになる。
焦点深度拡張型のレンズとして
参天の"レンティスコンフォート"、
ジョンソンアンドジョンソンの"アイハンス"
Nidek社の"NSP-3"、
HOYAの"Impress"
と4つのレンズが揃ったことになる。
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これらのレンズの適応患者は最高視力が落ちるため、緑内障や網膜疾患の無い患者となる。
また網膜機能が優れている、比較的若い方が適応になりそうだ。
最高視力が大切なパイロット、ドライバー、カメラマンといった職業には不適と思われる。
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当院ではレンティスコンフォートとアイハンスを採用している。
院長の印象ではレンティスコンフォートが現時点で最も患者満足度が高いため、
当面はレンティスコンフォートを希望者に使用していく。
NSP-3とImpressについては今月中に院内勉強会を行い、採用を判断する。
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焦点深度拡張型眼内レンズより、もっと大切なのは乱視だ。
乱視が-1.0Dを超えると視機能に影響が出始め、-2.0Dを超えると大幅にMTF曲線が悪化する。
そのため優先順位はトーリックレンズ>焦点深度拡張型レンズとして、今後もトーリックレンズを積極的に使用していく。
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