白内障手術は直径9mmのレンズを溶かして人工レンズを入れるという
非常に細かい手術です。
肉眼ではとても手術ができないため顕微鏡を使って手術をします。
時々手術中眼がキョロキョロ動く人がいます。
当然動いていては危なくて手術ができません。
それに対する対応策は以下の通りです。。
1.声を掛ける
2.ジュエラー鑷子をサイドポートに挿入して制御
3.強膜を0.12鑷子でつまんで制御
4.制御糸を上直筋にかけて制御
5.制御糸を上下直筋にかけて制御
6.テノン下麻酔を行う
7.球後麻酔を行う
8.全身麻酔を行う。
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まとめてみるとたくさんの対応策があります。
1は当然行うとして、私は好んで2のジュエラー鑷子を用いています。
ジュエラー鑷子を2時方向の切開創にはめて眼球を制御します。
組織侵襲がほぼ無く、痛みを感じないのが最大のメリットです。
3.は強膜切開をするとき有効ですが、痛みを感じる可能性、出血の可能性があるでしょう。
4~5は強い制御効果を得られますが、結構痛いため15年ぐらい前にやめました。
6~7も有効ですが、強膜穿刺や出血の合併症があります。私はほぼ全例点眼麻酔です。
8は認知症、小児、眼振の患者さんに適応があります。
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このようにいろんな選択肢を考えながら手術をしていきます。
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