白内障手術ではメスを使います。メスで角膜を切ると、その角膜が平らになります。
それは医原性に引き起こされた乱視なので惹起乱視と言います。
惹起乱視はメスの幅、切開部位、切開の長さなど、器具と術者の癖によって決まるため、先月私が行った白内障症例の惹起乱視をベクトル計算にて算出してみました。
ほとんどの症例で私はBENT切開(135度の切開軸)を行っています。
私の手術で右眼の症例では0.65D、角度53度、左眼の症例では0.72D、角度43度の惹起乱視が生じるとわかりました。
発生している乱視が43-53度なので、切開軸の90度方向に乱視が強まったということです。
(切開軸方向に乱視が弱まったので。)
惹起乱視を考えながら、患者さんの乱視を減らすよう切開について更に研究していきます。
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