"データ分析の力 因果関係に迫る思考法" 伊藤公一朗著 光文社新書 を読んだ。
カナダのサイモンフレイザー大学に所属する、重岡仁助教授は、日本の医療制度で70歳前後の自己負担の減少と受診率の上昇を研究した。
それによると70歳0ヶ月で急に患者数が増加していることを発見した。
回帰不連続設計法という手法を用いてこの事実を分析した結果、医療費が1%上昇すると、医療需要が0.18%下がることが判明した。
また70歳前後で死亡率や健康状態の明確な改善は認めなかった。
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重岡助教授の研究では医療費の自己負担割合を減らすことで無駄な医療機関への受診が増えた可能性を示唆している。
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医療需要の価格弾力性は医療費の決定において重要だ。
疾病が増えない範囲で適正な医療費負担を決めることが求められる。
政治家の思惑ではなく、しっかりとした分析データをもとにして。
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