白内障手術における核分割

白内障手術における核分割には大きく２つの方法が用いられる。

1.divide and conquer法　（DandC）

DandC法とは、核をギリギリまで削って溝を作り、それを左右に分割する方法。

2.phaco chop法

チップの先端を核に突き刺して固定し、フックで薪を割るように分割する方法。

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ある程度の硬さの核まではDandCを用い、硬い核の症例はphaco chop法を用いることが一般的だ。

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私は最初に溝を核の深さ半分程度まで作り、割らずに核を90度回転させて溝の側面からphaco chop法を行う。その後45度ずつ回転してphaco chop法を続けるという、いわばハイブリッド法を思いつき、以来10年ぐらいずっとこの方法で行っている。

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このハイブリッド法はD and C法とphaco chop法の両者の良いところ取りをした安全かつとても速い手術だ。

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それにしても

divide and conquer←古代ローマ帝国が植民地を統治するための分割統治法

chop←薪割り

とってもセンスや知性を感じる術式名だな。考案した過去の大先輩達に敬意を表する。