“ザ・ダークパターン” 仲野佑希著 翔泳社 を読んだ。
これは消費者のスキを突いて、お金、時間、情報をかすめ取る、ダークパターンを網羅的に解説した本。
ダークパターンの種類について、この本に従ってもう一度整理してみる。
<スニーキング>
・こっそりかごに入れる・・・ネットで注文する時、勝手に有料オプションをかごに入れること。(例、有料メッセージカードなど)
・隠れたコスト・・・注文直前に送料や手数料を上乗せする。
・おとり商法・・・特定のアクションを起こそうとクリックすると、全く別のことが起きること。
<アージェンシー>
・カウントダウンタイマー・・・緊急性をアピールして煽る。ループする偽のタイマーも存在。
・期間限定メッセージ・・・期間を定めないものも存在。
<ミスディレクション>
・コンファームシェイミング(羞恥心の植え付け)・・・例、(はいorいいえ)とするところを(はいorいいえ、健康には興味ありません)としていいえを選びにくくする。
・視覚的干渉・・・拒否のボタンを小さくしたり、コントラストを下げて見えにくくする。
・ひっかけ質問・・・二重否定など、紛らわしい質問でユーザーを誘導する方法(例、公開したくない情報はチェックしないでください)
・クリックベイト(サムネ詐欺)・・・大げさや紛らわしいタイトルでリンクを踏ませる(例、死ぬほど後悔した〜、など)
<ソーシャルプルーフ>
・偽のアクティビティメッセージ・・・「現在10人がカートに入れています」など証明できないアクティビティを表示させ煽る
・出所不明のお客様の声・・・本物か疑わしい声を表示
<スケアシティ>
・在庫があるのに残りわずかと表示。在庫数を提示しない。
・人気があるように見せかける
<オブストラクション>
・ローチモーテル(ゴキブリ捕獲器)・・・入会は驚くほど簡単。解約は著しく困難。
<フォースドアクション>
・強制的な登録・・・個人情報を入力しないと次へ進めない
・強制的な継続・・・無料期間が終わると事前通知せず強制的に有料会員へシフトさせられる
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我々がインターネットやスマホをしている時、これらのダークパターンによって知らず知らずのうちに決断のかなりの部分を歪められている可能性がある。
怖いのはダークパターンはさり気ないダークパターンからはっきりとした悪意を持ったダークパターンまでグラデーションがあることだ。
だからダークパターンを見分けるのに十分な知識が必要なのだ。
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インターネットやスマホに関わらない人はいないだろうから、この本をぜひ読んで、ダークパターンについて理解すべきだ。
私が今年半年間読んだ本の中で最も面白かった本。
万人が驚愕!死ぬまでに絶対読むべき本!←これもダークパターン。
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