星新一の短編、処刑 を読んだ。
近未来の地球。犯罪は全てAIが裁く。
ある男が殺人罪で裁かれ死刑になり、赤い星に送られる。
その星は廃墟で、水も食料も、インフラ設備もない。大きな牢獄だ。
男の持ち物は直径30cmの銀の玉と粒の食料100日分。
この銀の玉のボタンを押すとわずかに水が出る。
ボタンを押して水を飲み、食料を水に溶かして食べることで生きることができる。
しかしある一定回数を超えると銀の玉は大爆発を起こす。
これは一種の死刑の道具。
男は毎日怯えながらボタンを押し、爆発で死なかったことをその都度、束の間だけ安堵する。
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ちょうど今日の昼休みに、業者の人とドーハの話が出て、ドーハ空港をgooglemapで調べていた。
きらびやかな空港をほんの少し離れると、あたり一面が砂漠。
そして無機質でなんの文明も感じられない白い家々。
そんな光景をgoogle street viewで見たら、ちょうど星新一の"処刑"という短編の景色と重なったのだ。
男は1日4回、水を得るために、荒涼とした廃墟で銀の玉のボタンを押す。
それではドーハに住む庶民たちの生活はどうか。
この死刑囚とさして違いはないのではないか。
じゃあ我々の生活と比べたら、、、。
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8月26日の夜から星新一のドラマがNHKで全16回、放映開始される。
どのぐらいショートショートの世界が再現されているか、楽しみに視聴しよう。
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