新海誠は「君の名は。」の作品で知られる映画監督ですが、映像美が話題になっていました。
何気なく新海誠を調べていた時、彼の作品で「言の葉の庭」の映像がなぜか眼に止まりました。
雨の中の新宿御苑、奥にビル群がぼんやりと見える。
この霧がかった天気の空気感はどこからくるのか考えながら後ろのビル群をよく観察する。
ビルの輪郭に注目。
ビルの向かって右側の輪郭に赤色、左側に青色の偽色が出現しています。これは典型的な色収差です。
カメラの世界では色収差のあるレンズは悪いレンズとされているのですが、わざと手書きで色収差をあえて描いている。
その意図はなぜでしょうか?
収差を乗せることで、レトロなカメラ越しに撮影されたような効果を生み、今から過去を振り返った心象風景を表現しているということでしょうか。
レンズ光学の知識を利用している新海誠監督、すごい。
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