昨日の白内障手術で、久しぶりにレンティスコンフォートをある患者さんに使用した。
翌日の診察で、遠くも手元も見えるようになったと喜んでくれ、私も嬉しかった。
レンズを仕入れた事を察知してか、昼に眼内レンズの業者が日本眼科学会のランチョンセミナーの講演をまとめた資料をお昼に持ってきた。
中身を見ると、眼内レンズ、レンティスコンフォートの眼内での固定の向きについての内容だった。
"高齢者で眼瞼下垂がある人は、レンティスコンフォートの上部の遠用ゾーンが使えなくなるため、横向きにレンズを固定したほうが良い"
と講演されていた。
↑この位置で眼内に固定すると良いと演者は言っているが、、、。
私はこの意見に以下の視点から反対だ。
1.そもそも瞳孔にかかる重症な眼瞼下垂症例は、眼瞼下垂手術を白内障手術の前に行うべきである。
2.重度の視野狭窄を伴う眼瞼下垂症例はそもそもレンティスコンフォートのような遠方と中間距離に光を分割するレンズは適さない。
3.遠方ゾーンは瞳孔中心に必ず位置するため、遠方は十分見えるはずである。
4.レンティスコンフォートがどの角度に固定されようとも視機能に変化はない設計だ。それはレンティストーリックがどの角度に入れても問題ないことが証拠。
などいろいろな反論や疑問が湧き出てくる。
眼瞼下垂の人が縦方向に眼内レンズを挿入して遠方視力が低下することを示したいならば、縦方向に眼内レンズを入れた群と横方向に眼内レンズを入れた群で二重盲検ランダム化比較試験を行わなければ証明できないのだ。
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ランチョンセミナーは学会発表の合間に行うセミナー。
業者が主催し、ランチを無料で参加者に提供する代わりに業者の息のかかった演者が製品のコマーシャルを兼ねて講演を行う。
おそらく、その講演内容に査読は入らない。
だからエビデンスの低い、そして中立性の低い内容になりがちだ。
演者も司会者も業者から委託料が支払われ、参加者もただでお弁当を食べているから製品を批判しづらい雰囲気になる。
ランチョンセミナーの講演内容の質については以前から疑問を感じていたが、あらためて質の低さを実感した。
隣の人の肩が当たりそうになるギチギチの講演会場で、いつも似たりよったりの冷めたお弁当を食べながらコマーシャルを見るぐらいなら、
お昼の時間、学会会場の外で青空の下、新緑に囲まれたオープンカフェでランチをしたほうがずっとリフレッシュになるだろうな。


















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